Category: 04:次世代トランスミッション
- CVTは無段変速
CVTとは「Continuously Variable Transmission」の略であり、日本語でいうならば「連続で変速するトランスミッション」といったところだ。ギアにこのCVTを採用することで、燃費性能の向上が期待できる。
まずCVTとは何かであるが、新しいトランスミッション方式だと考えるのが簡単であり、どちらかというとオートマチックに近い。オートマチックとマニュアルの違いはギアチェンジを自動でやるか手動でやるかのちがいだが、CVTではギアチェンジそのものを行わない。すなわち無段変速なわけである。
通常のオートマチックであれば、1速、2速といったギアの段数があるのに対し、CVTだと段数で切り替えるのではなく1枚のギアの直径を変化させることでギアチェンジに相当する駆動力変化を得る。そのためオートマチックやマニュアル車に乗っていると感じられるようなエンジン回転数の変化がCVTだとなく、一直線に速度が上がっていくような感覚になる。 - なぜCVTが燃費を向上するのか
オートマチック車はマニュアル車より燃費が悪いと言われているが、その原因がトルクコンバーターだ。通称トルコンであるが、これはエンジンの回転をATF経由でミッションに伝える役割をもつ。この伝達効率が悪く、オートマチック車が低燃費である原因となっている。
一方のCVTはトルコンが必要ないため、その分の滑り損失を回避できる。また変速レンジが広いため、巡行時に最適なエンジン回転数の伝達比を実現できる。すなわち5.5速ギアなどが可能であると思えばいい。したがってより効率的にエンジンを回すことができ、燃費が良くなるというわけである。 - CVTのマイナスポイント
運転方法は原則的にオートマチック車と同じようなものであるが、少しだけ違うところもある。トランスミッションの様式が違うため、クリープ現象がなく、エンジンブレーキも効きにくい。坂道発進時などは要注意である。使い勝手の悪さから敬遠するユーザもいるようだ。
さらに、プーリーとベルトを張る際に使用する油圧ポンプでエネルギーをロスする割合が高く、排気量が多くなればなるほどこのロスも拡大する。そのため大型車などでは採用が難しく、現時点では排気量の小さい車でのみ普及している。またそういったエネルギーロスはかえって燃費を悪くしてしまっている要因でもある。
最近はクリープ現象が起こるように開発されたCVTもあるし、発進時のみトルコンを利用して巡行時はCVTを使うというタイプの車もある。燃費性能も日々進化しており、少なくともオートマチック車より優れているのは間違いないだろう。 - CVTの普及率
トランスミッションがCVTである車は最近徐々に普及し始めている。たとえばTOYOTAの新型プリウスはCVTを採用しており、ハイブリッド+CVTという最強タッグとなっている。発進時は電気モーターで、巡行時はCVTでというわけだ。他にもハイブリッド車でCVTも併用している車種は多い。
クラッチを使うマニュアルトランスミッションは、ギアチェンジを楽しむために利用しているというユーザも多いだろうから、性質上CVTはマニュアル車の代替になることはないだろう。独特の乗り心地が改善されれば、オートマチック車を入れ替わっていくと考えられる。